アトピー性皮膚炎の犬と暮らすために 正しい知識とケアの実践法
- sac1414
- 7月22日
- 読了時間: 4分
更新日:7月23日

皆さんこんにちは😊台東区浅草の佐野動物病院です‼️
本日は獣医師の内田がわんちゃんのアトピー性皮膚炎の原因と治療について皆さんにお伝えしたいと思います。
犬アトピー性皮膚炎ってなに?
犬アトピー性皮膚炎は、炎症や痒みを伴うアレルギー性の皮膚疾患です。症状はダニや花粉などの環境アレルゲンに対する過剰な免疫反応によって引き起こされます。多くの場合は3歳齢未満という比較的若い年齢で発症することが多いです。
犬アトピー性皮膚炎の原因とは?
1.遺伝的素因
犬アトピー性皮膚炎は遺伝的な素因が関与しており特定の犬種が発症しやすいです。以下に本疾患の好発犬種を挙げます。
・柴犬
・シーズー
・ボストンテリア
・フレンチブルドッグ
・ウエストハイランドホワイトテリア
・パグ
・レトリバー種など
2.皮膚のバリア機能の低下
健康なわんちゃんの皮膚は外部の刺激から皮膚を守るバリア機能がありますが、本疾患のわんちゃんは皮膚のバリア機能が弱くなり、皮膚が乾燥したり外部の刺激から体を守ることができない状態になっています。
3.アレルゲン
主要なアレルゲンはハウスダストマイト(ダニ)、カビ及び花粉などです。室内飼育のわんちゃんはハウスダストマイトに暴露される機会が多いため、本疾患が発症するリスクが高まります。そのためこまめな換気や掃除をすることが大切です。
犬アトピー性皮膚炎の症状とは?
痒みが主な症状です。症状が出やすい部位として以下が挙げられます。
・顔
・耳(外耳炎)
・四肢の先端
・腹部
・脇・股・肛門周囲
どうやって診断する?
本疾患の診断では類似する皮膚疾患(膿皮症、マラセチア皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、食物アレルギー性皮膚炎など)を除外する必要があります。また若齢での発症、室内飼育、ステロイドに反応する痒み、病変のある部位及び慢性or再発性のマラセチア感染がよく見られるなどの特徴があるかどうかで診断していきます。
治療は?
本疾患は遺伝が関与しており難治性で再発しやすい病気のため完治が難しいと言われています。症状を和らげるためにどんな治療法があるかご紹介します。
1.悪化要因を避ける
環境中のアレルゲンを完全に取り除くことは難しいですが、原因となるアレルゲンを減らすための自宅での対策としては、花粉が多い時期の散歩は避ける、空気清浄機を使用する、こまめに掃除機をかけるなどがあります。
2.薬物療法
全身に病変がある場合はステロイドや免疫抑制剤を使用して痒みを抑えていきます。局所的な病変に対してはステロイド外用薬を使用することもあります。また症状に応じて内服薬と外用薬を組み合わせて使用する方法もあります。
3.皮膚と被毛の管理をするためのスキンケア
本疾患のわんちゃんは皮膚のバリア機能が低下しているため、低刺激性のセラミドなどを配合したシャンプーを活用します。シャンプー頻度はその子の症状に応じてになるので獣医師と相談しましょう。
最後に
犬アトピー性皮膚炎は遺伝的な要因が関与しているため完治することは難しいですが、痒みがあるとわんちゃんのQOLが低下するため、症状を緩和しながらうまくお付き合いしていくことが大切です。なるべく症状の軽いうちに治療を開始して保湿やシャンプーなどの適切なスキンケアを行うことができれば減薬することができたり、サプリや食事療法で維持できる子もいます。うちの子アトピーかも?と不安になられましたらお気軽に獣医師にご相談くださいね‼️
当院の保護犬プリンちゃんもアトピー性皮膚炎がありますが良好に維持できています❗😀

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