眠らせるだけじゃない!動物の手術の成否を左右する麻酔の真実
- 侑姫 福原
- 4月25日
- 読了時間: 5分
犬や猫などの動物の手術や治療において、麻酔は非常に重要な役割を果たします。手術時に動物の体を動かないようにするだけでなく、痛みを取り除き、ストレスを最小限に抑えながら、安全な処置を実現するために欠かせないものです。
しかし、「本当に安全なの?」「高齢の動物でも大丈夫?」といった不安を抱える飼い主様も多いのではないでしょうか。特に、高齢や持病のある動物は麻酔のリスクが高まるため、慎重な管理が求められます。
今回は、麻酔の基本的な役割や種類、安全性を確保するための最新技術について詳しく解説するとともに、佐野動物病院での取り組みについてご紹介します。

麻酔の役割と重要性
動物医療において、麻酔は犬や猫などの動物の手術や検査を安全かつ円滑に行うために必要不可欠です。手術中に痛みを感じさせないだけでなく、体の状態を安定させることで、余計なストレスを与えずに治療を進められます。
また、麻酔がなければ、動物は不安や恐怖から暴れてしまい、手術自体が難しくなることもあります。そのため、適切な麻酔の使用が安全な治療の鍵を握っているのです。
麻酔には大きく分けて「局所麻酔」と「全身麻酔」の2種類があります。
<局所麻酔>
特定の部位だけの痛みを取り除く方法です。歯科治療や皮膚の小さな処置など、比較的短時間で終わる施術に用いられます。
<全身麻酔>
動物の意識を完全に失わせることで、手術中に痛みを感じることなく、安全に処置を進められる方法です。特に、犬や猫などの動物はストレスに敏感なため、局所麻酔では不安を感じてしまうことがあります。そのため、多くの手術では全身麻酔が必要になります。
<安全な手術・処置を行うための麻酔の重要性>
安全な手術を行うためには、適切な麻酔の選択と管理が重要です。麻酔が適切に管理されていなければ、手術中に動物が痛みを感じてしまうことや、麻酔の影響で体に負担がかかることもあります。
そのため、動物の状態を正確に把握し、最適な麻酔方法を選択することが重要です。安全な麻酔管理を行うことで、手術の成功率が高まり、術後の回復もスムーズになります。
麻酔の安全性と品質
「麻酔は危険なのでは?」と心配される飼い主様も多いですが、現代の獣医療ではさまざまな技術の進歩によって安全性が大幅に向上しています。
確かに麻酔には一定のリスクが伴いますが、事前の健康チェックや最新の麻酔管理技術を活用することで、そのリスクを最小限に抑えることが可能です。

佐野動物病院では、高性能な「ドレーゲル全身麻酔器」を導入し、安全性の向上に努めています。この麻酔器はもともと人間の小児科で使用されている精密な装置であり、麻酔ガスの調整を細かく行うことが可能です。そのため、小さな動物でも過剰な麻酔の影響を受けにくく、安全な麻酔管理が実現できます。
従来の動物用麻酔システムでは、麻酔の調整が大まかで細かい管理が難しいという課題がありました。しかし、ドレーゲル全身麻酔器は麻酔の深度を細かく調整できるため、過剰投与のリスクを軽減し、安全性を大幅に向上させています。
さらに、この麻酔器は10g程度の小さなハムスターから、大型犬まで幅広く対応できるため、さまざまな動物に適した麻酔管理が可能です。
佐野動物病院の麻酔への取り組み
佐野動物病院には、獣医麻酔外科学会に所属する獣医師が在籍しており、最新の知識と技術をもとに麻酔管理を行っています。豊富な経験と高度なスキルを持つ獣医師が麻酔を担当することで、安全性をより確実なものにしています。
<徹底した事前検査と麻酔中のモニタリング体制>
手術前には、血液検査や心臓のチェックなどを徹底的に行い、動物の健康状態を詳細に把握します。これにより、個々の動物に最適な麻酔方法を選択し、リスクを最小限に抑えることができます。さらに、手術中は血圧・心拍数・酸素飽和度などをリアルタイムで監視しながら、万全の体制で麻酔管理を行っています。
<術後の回復管理にも注力>
手術後も慎重に経過を観察し、できるだけ早く回復できるようサポートしています。回復室でしっかりと麻酔が覚めたことを確認し、安全に帰宅できる状態になってから飼い主様にお返しするようにしています。
よくある質問
Q:高齢の犬や猫などの動物の麻酔リスクはどう軽減されますか?
A:高齢の犬や猫などの動物は、心臓や腎臓の機能が低下していることが多く、麻酔のリスクが高まる傾向があります。
しかし、佐野動物病院では手術前に綿密な健康チェックを行い、個々の動物に最適な麻酔プランを立てています。さらに、低濃度の麻酔薬を使用し、手術中のモニタリングを強化することで、安全性を確保しています。
Q:麻酔からちゃんと覚めるか怖いです。
A:麻酔からの覚醒には個体差がありますが、佐野動物病院では麻酔の管理を徹底し、できるだけスムーズに覚醒できるよう調整しています。ドレーゲル全身麻酔器を活用し、適切な麻酔深度を維持することで、過剰な麻酔によるリスクを最小限に抑えています。
手術後も回復室で十分に経過を観察し、安全に帰宅できる状態になってからお返ししています。
まとめ
犬や猫の動物などの手術において、麻酔は安全で快適な治療を実現するために欠かせないものです。大切な家族である動物の健康を守るために、麻酔について正しく理解し、信頼できる病院を選ぶことが重要です。
佐野動物病院では、最新の麻酔設備と専門知識を活用し、安全な麻酔管理を徹底しています。手術や麻酔について不安がある場合は、ぜひ佐野動物病院の獣医師にご相談ください。
犬・猫・フェレット・うさぎ・エキゾチックアニマルの診療は『佐野動物病院』
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