梅雨は注意!?犬猫の外耳炎
- sac1414
- 6月30日
- 読了時間: 3分
皆さんこんにちは😀台東区浅草の佐野動物病院です。
本日は獣医師の内田がこれからの暑くてジメジメした季節に特に悪化し増える外耳炎についてご紹介させて頂きます❗

外耳炎ってなに❓
外耳炎とは耳介から鼓膜までの外耳に炎症が起こることを言います。動物病院では日常的に目にする疾患の一つです。垂れ耳な子、折れ耳な子(スコティッシュフォールド)、耳道が狭い短頭種(パグやフレンチブルドック)や耳毛が多い子(プードル)及び免疫力が低下した若齢や高齢の犬猫でなりやすいと言われています。また高温多湿の環境も外耳炎になりやすいです。

こんな症状があれば注意です❗❗
・耳を痒がり、引っ掻いたり地面などに擦りつけたりしている
・頭を頻繁に振る
・外耳炎がある方の耳を下にして首を傾ける
・耳が赤く腫れている
・耳から膿が出ている
・耳垢が増えて耳から悪臭がする
・耳の聞こえが悪くなり音への反応が鈍くなる


外耳炎の原因って❓
直接的な原因
・寄生虫:犬猫の耳に寄生するのはミミヒゼンダニという極小のダニです

・アレルギー疾患:アトピー性皮膚炎や食物アレルギー
・脂漏症
・異物:耳毛、過剰な耳垢、砂、泥など
・腫瘍
・自己免疫疾患
・内分泌疾患:甲状腺機能低下症やクッシング症候群
・耳の構造の問題:垂れ耳、耳の中の毛、耳道が狭いなど
二次的な悪化要因
・細菌:ブドウ球菌や緑膿菌など
・酵母菌感染:マラセチア
・過剰な耳掃除:綿棒による物理的外傷
外耳炎の診断方法
1. 視診
耳の外観をチェックし、赤みや腫れ、耳垢の量、異臭などの症状を確認します。
2. 耳鏡・耳道内視鏡検査

耳鏡やビデオオトスコープを使用して、炎症の程度や耳垢の状態、異物や腫瘍の有無、鼓膜の状態を詳しく観察します。
3. 耳垢検査
耳垢を採取し、顕微鏡でミミダニ、細菌、真菌(マラセチアなど)の有無を確認します。
4. 皮膚の状態の確認
外耳炎の原因としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、脂漏症などが関係している場合があるため、皮膚の状態もチェックします。
5. 一般状態の確認
食物アレルギーや内分泌疾患が関係している場合、嘔吐や軟便、活動性の低下などの症状が見られることがあるため、全身の健康状態も評価します。
治療は❓
・耳の洗浄:耳の洗浄液を使用して耳垢や細菌を取り除きます。
・点耳薬や内服薬:症状に応じて抗菌剤や抗炎症成分を含む点耳薬を処方します。点耳薬が難しい子は長期間持続型の点耳薬を使用したり、内服薬を処方する場合もあります。
・駆虫薬:耳の中の寄生虫が原因で外耳炎を引き起こしている場合は、耳洗浄を行ったり、点耳薬を実施するだけでは対処が難しいため駆虫薬を使用して寄生虫を駆除します。
・手術:重度の外耳炎や腫瘍が原因である場合は耳道切除や腫瘍切除を行う場合があります。
外耳炎は放置すると悪化しやすいため、早めの診断と適切な治療が重要です。気になる症状があれば、獣医師にご相談下さい😊
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